2022.06.28

勤怠管理とは?
人事総務が理解すべき重要性や管理方法について解説

勤怠管理とは?人事総務が理解すべき重要性や管理方法について解説

どのような企業や店舗であっても、ほぼ間違いなく勤怠管理は行われています。特に近年はコンプライアンスの重視やブラック企業問題に対する世間的な注目度の高まりなど、勤怠管理の重要度が上がっています。とはいえ、実際にはなぜ勤怠管理が重要なのか、どこまで管理する必要があるのかなど、その重要性について細かく考えることは少ないものです。しかし、店舗経営に携わっているのであれば、「なんとなく」勤怠管理をしているだけではいけません。
そこで今回は、勤怠管理の重要性や効果的に勤怠管理を行う方法について紹介します。

勤怠管理の重要性

勤怠管理の重要性

なぜ勤怠管理が必要なのか。その理由としては、以下のようなものが考えられます。

正しい労働時間の把握と給与計算

勤怠管理を必要とするもっとも大きな理由が、「正しい労働時間の把握」と「給与計算」です。この2つは、近年大きな問題となっているコンプライアンスやブラック企業問題に大きく関係しています。
労働時間に関する法律には労働基準法があり、これに違反する企業は近年厳しく取り締まられています。そのため、従業員の労働時間が規定内に収まるように管理する必要があります。また、労働時間だけでなく、それに見合った給与が支払われているかも重要な問題です。きちんと給与が支払われていなければ、訴訟に発展するケースも考えられます。

業績の向上

勤怠管理と業績はなかなか結びつきづらいイメージがありますが、勤怠管理は業績アップのための重要な要因となっています。

勤怠管理が正しく行われていれば、各従業員の労働時間を確認することができます。どの従業員が何時間の残業を行い、どのくらいの頻度で残業が発生しているのかを明確にすることで、各従業員の作業量を均一化することも可能です。さらには肉体的・精神的な疲労を分散することができ、業務の効率を上げることができます。その結果、業績の向上に繋がるのです。

従業員満足度の向上

勤怠管理をしっかり行うことで、企業側としては業績の向上や従業員の退職率の軽減ができる他、訴訟の危険を回避することも見込めます。勤怠管理が正しく行われることで過度な残業は減り、余裕を持って業務を行うことが可能です。仕事へのモチベーションも高まるため、意欲的に仕事に取り組めます。その結果として、従業員の満足度を向上させ、離職率を抑えることにも繋がると考えられるのです。


勤怠管理で記録しておくべき項目

勤怠管理においては、次の項目を記録しておく必要があります。

出退勤時刻

出勤時刻と退勤時刻を1分単位で記録しておかなければなりません。出勤時刻は労働を始めた時刻から換算するため、始業時刻よりも早く会社に着いた場合でも、労働を開始した時刻を出勤時刻とします。

休憩時間

休憩時間は労働基準法により定められており、1日の労働時間が6時間を超える場合に45分以上の休憩をとらせなければなりません。8時間を超える場合の休憩には1時間以上です。
きちんと休憩をとっているか確認する意味で記録をしておきます。
労働時間が6時間以下の従業員に関しては、休憩なしでも問題ありません。

労働時間

労働時間は通常なら出勤時刻から退勤時刻までの時間から、休憩時間を差し引いた時間です。勤務中に中抜けなどをした場合には、その分の時間を差し引きましょう。時給制の場合には、労働時間と時給額を基にして給与額を算出します。
月給制の場合でも中抜けの分は給与から差し引く処理が可能です。

出勤日

出勤した日を記録しておきます。1ヶ月の出勤日数だけでなく、具体的にどの日に出勤したのか分かるようにしておかなければなりません。後述の休日出勤に該当するかどうか判断する上で、具体的な出勤日のデータが必要になります。

欠勤日

欠勤日は休日以外で仕事を休んだ日のことです。主に体調不良や家庭の用事で休んだ場合が該当します。ただし、年次有給休暇や産前産後休暇、育児休暇などを使って休んだ日は該当しません。
欠勤日に関しては日数に応じて給与から差し引く処理を行います。

休日出勤日

労働基準法において1週間に1日、または4週間に4日の休日が必要とされています。本来休日だったはずの日に出勤することになってこの基準を満たせなかった場合が休日出勤です。
休日出勤日に関しては、35%以上の割増賃金を支払わなければなりません。
また、1週間に休日が2日ある場合で、そのうち1日だけ出勤することになった場合には、1週間に1日の休日が保たれています。そのため、休日出勤には該当しませんが、次で説明する時間外労働に該当するケースを考慮する必要があります。

時間外労働時間

時間外労働は労働基準法で規定されている法定労働時間を超えて労働した時間のことです。具体的には、1日8時間、1週間で40時間が法定労働時間として定められています。
例えば、所定労働時間が8時間の場合に、1時間の残業をすれば、その1時間分が時間外労働時間として扱われます。
時間外労働時間に対しては、25%の割増賃金を支払わなければなりません。そのため、勤怠管理において記録しておく必要があります。
ただし、パートやアルバイトなどで、もともと所定労働時間が短い従業員もいるでしょう。その場合には残業をしても時間外労働に該当しない場合があります。例えば所定労働時間が7時間なら、1時間残業をしても8時間を超えないため時間外労働時間には該当しません。労働時間が1時間増えただけの扱いになります。
また、1週間で2日休日があるうち1日出勤した場合には、1週間に40時間の基準を超えてしまうことがあるでしょう。その場合には、休日出勤に該当しなくても時間外労働に該当し、25%の割増賃金の対象になります。

深夜労働時間

労働基準法において、深夜労働の基準が規定されており、午後10時から翌日の午前5時までの間に労働した場合を指します。
深夜労働も25%の割増賃金の対象です。24時間営業や営業時間の長い店舗などで夜勤を担当する場合には、労働時間の大半が深夜労働に該当するでしょう。
また、残業が長引いて終わったのが午後10時を過ぎていたような場合にも、その過ぎた分だけ深夜労働として扱われます。この場合には、時間外労働と深夜労働の両方に該当しているため、割増賃金も両方適用され、合計50%になります。

年次有給休暇日数

年次有給休暇は、雇入れから半年経過したときに付与され、それ以降は1年経過するごとに付与されます。付与日数は最初が10日分で、少しずつ増えていき、雇入れから6年半経過時点で付与される日数が20日分です。それ以降も1年経過するごとに20日分付与されます。
年次有給休暇は使った場合だけでなく、時効で消滅した場合も残日数が減ります。時効は発生時から2年です。
勤怠管理において、従業員がどの日に年次有給休暇を使ったのか、現在の残日数は何日分なのか正確に把握しておかなければなりません。


勤怠管理の具体的な方法

勤怠管理を行う際の具体的な方法について詳しく見ていきましょう。

紙の出勤簿を使用する

勤怠管理で記録しなければならない項目を、日ごとに書き込めるように表にした出勤簿を作成します。そして、その出勤簿に従業員各自が手書きで記録するやり方です。毎日出退勤時刻を自己申告で記入します。

紙の出勤簿のメリット

紙の出勤簿は簡単に導入できるのがメリットです。表を作成して従業員の人数分をコピーすれば、それだけで準備が整います。高価な機材を購入したり、利用環境を整えたりする必要はありません。

紙の出勤簿のデメリット

紙の出勤簿はアナログなやり方であるため、あまり効率的とは言えません。給与計算を行うときには、各従業員の労働時間や労働日数などを合計する作業が必要です。出退勤時刻から時間外労働時間や深夜労働の計算も、電卓でしなければなりません。そのため、どうしても工数が多くなってしまうでしょう。それに加え、人的ミスも発生しやすいのもデメリットです。

手書きで自己申告することから、不正のリスクも伴います。遅刻をした従業員が、始業時刻に出勤したように記入してしまうことがあるかもしれません。また、紙は保管が乱雑だと紛失のリスクも高いです。

エクセルに入力して管理する

エクセルを使用して勤怠管理をすることもできます。記録しておくべき項目を設けた表を作成し、合計などは関数で自動計算できるようにしておきましょう。出退勤時刻の入力は、各従業員が出社時と退社時に自分で行います。

エクセルで管理するメリット

エクセルで管理すれば、手書きと比べると大幅に効率が良く、勤怠管理が楽になるのがメリットです。関数を組むことで、電卓を使用して1つずつ計算する必要はなく、出退勤時刻が入力されていれば、給与計算に必要な数値のほとんどは自動計算されています。工数を減らせるのに加えて、人的ミスも減らせるでしょう。

また、紙の出勤簿ほどではありませんが、簡単に導入できるのもメリットです。パソコンとエクセルさえあれば導入できます。関数を作るのが大変に感じる人もいるかもしれませんが、テンプレートを利用すれば問題ありません。

エクセルで管理するデメリット

エクセルで管理する場合でも、出勤時刻と退勤時刻は各従業員の自己申告になるため、不正のリスクを伴います。手書きと同様に、改ざんすることができてしまうでしょう。意図的に不正をするつもりがなくても入力ミスなどにより、実際と異なる数値が入力されたり計算されたりすることがあるかもしれません。

また、時間外労働や深夜労働、休日出勤などの基準に関しては法改正により今後変わる可能性もあります。もし変更が発生した場合には、新しい基準に合わせてエクセルの計算式も変更しなければなりません。

紙製のタイムカードを使用する

タイムレコーダーという、出退勤時刻を記録するための専用の機械を設置する方法です。出勤時と退勤時に紙製の専用のタイムカードをタイムレコーダーに差し込むことで、そのときの時刻が打刻されます。

タイムカードのメリット

タイムカードに記録される時刻は、従業員の自己申告ではありません。印刷されているため、改ざんなどの不正も防止できます。そのため、打刻されている時刻に確実にタイムレコーダーの前にいたことを証明できるのがメリットです。

また、タイムレコーダーはそれほど高価な機械ではありません。タイムカードは消耗品で従業員1人につき毎月1枚消費しますが、紙製であるため安価です。イニシャルコストもランニングコストも安く抑えられます。操作方法も簡単で、覚えるのに苦労することはほぼないでしょう。

タイムカードのデメリット

紙製のタイムカードの多くは、日ごとの出勤時刻と退勤時刻を記録する機能しかありません。1ヶ月の労働時間の合計を算出したり、時間外労働や深夜労働などを管理したりする際には、他の方法と併用する必要があります。タイムカードに記載されている出勤時刻をエクセル等に入力して管理するケースが多いでしょう。そのため、工数が多くなりがちで、人的ミスが発生することもあります。

また、自分のタイムカードでなくてもタイムレコーダーに差し込めば打刻できてしまう点にも注意が必要です。なりすましで打刻するなどの不正もできてしまいます。

ICカード式のタイムカードを使用する

タイムカードには紙製のものだけでなくICカード式のものもあります。各従業員が普段携帯している社員証や交通系ICカードなどをカードリーダーに読み込ませることで打刻する仕組みです。

ICカード式のタイムカードのメリット

ICカード式なら、データの形で出退勤時刻を記録できます。記録されたデータはそのままパソコンに送信されて1ヶ月の労働時間の合計や時間外労働、深夜労働なども自動的に算出可能です。そのため、勤怠管理の工数を削減できるのがメリットです。

打刻時する操作は紙のタイムカードと同様に非常に簡単で、誰でもすぐに覚えられます。
また、社員証や交通系ICカードを使用することから、なりすましを防止できるのもメリットです。

ICカード式のタイムカードのデメリット

ICカード式のタイムカードは、導入に手間もかかるのがデメリットです。また、データとして保存しているため、セキュリティには十分に注意しなければなりません。ちょっとした不注意で情報が漏洩したり、データが消えてしまったりすることもあります。サイバー攻撃に遭わないように、セキュリティソフトを導入しておくことが望ましいです。

勤怠管理システムを使用する

勤怠管理システムは、パソコンやスマートフォンなどを使って打刻を行い、専用のシステムでそのデータを自動的に処理するというものです。クラウド上で利用できるものもあります。

勤怠管理システムのメリット

勤怠管理システムの多くは、ICカードや指紋認証などで打刻を行い、GPSなどを活用しているものもあります。そのため、不正を防止できるのがメリットです。クラウド上で利用できるものなら社内で働く従業員だけでなく、社外で働く従業員が使えるものもあります。営業で外回りをすることが多い従業員やテレワークをする従業員にまで対応できるのもメリットです。

勤怠管理システムのデメリット

勤怠管理システムを導入する際には、多額のイニシャルコストがかかるのがデメリットです。導入後も従業員の人数に応じた費用がかかることもあります。社外でも利用できることから、セキュリティ面での注意も必要です。常にOSを最新に保った上で、セキュリティソフトを導入する必要があります。

POSレジを活用する!

上述したように、勤怠管理は企業や店舗にとっても、従業員にとっても重要なものです。この勤怠管理を行う方法はさまざまで、手書きの出勤簿やタイムカード、表計算ソフトでの管理が一般的です。そのなかの1つに、POSレジでの勤怠管理も含まれています。

POSレジで勤怠管理をするメリット

POSレジは従来のレジとは異なり、販売管理や顧客管理、分析機能などさまざまな機能を搭載しています。なかには勤怠管理機能を搭載しているPOSレジもあり、その場合はわざわざ出勤簿やタイムカードなどを用意する必要はありません。POSレジ1つあれば、会計業務だけでなく勤怠管理もまとめて行うことができます。そうすることで、データをPOSレジ1つに集約することができ、管理もしやすくなります。操作方法で覚えることが少なくて済み、人事総務の負担を減らせるのもメリットです。数字を見て手入力することもないため、ヒューマンエラーも防止できるでしょう。

また、タイムレコーダーのような勤怠管理のためだけに使う機械を設置しなくて済むのも、POSレジを活用するメリットです。そのため店舗やオフィスのスペースを有効に使えるでしょう。POSレジのなかには打刻勤怠管理ソフトと連携できるものもあります。POSレジと打刻勤怠管理ソフトを連携させることで、より効果的な勤怠管理が行えるようになります。

POSレジなら、手動で時間を打ち込むことは通常ありません。こっそりと書き換えるようなことも難しい仕組みになっています。そのため、勤怠管理システムやICカード式のタイムカードと同様に、なりすましなどの不正を防止できるのもメリットです。

複数店舗を経営している場合には、人員の手配が必要になったときなどにも役立つことがあります。

例えば、スタッフが急に欠勤することになったときなどに、人手に余裕がある他の店舗に応援を頼むことにあるでしょう。通常なら電話をかけて他の店舗の出勤状況などを確認しますが、POSレジで勤怠管理を行っていれば、画面上で他店舗の状況を確認可能です。

POSレジで勤怠管理をするデメリット

POSレジで勤怠管理をする上で、大きなデメリットはありません。ただ、POSレジは常にインターネットに繋がっています。ICカード式のタイムカードや勤怠管理システムと同様に、セキュリティには十分な注意が必要です。OSを最新に保ち、セキュリティソフトの導入が必要です。

また、通信トラブル発生時などには使えなくなってしまう可能性があります。その場合には、一時的に紙やエクセルなどに記録しておくことになるでしょう。混乱してしまわないように、通信トラブル発生時の対応をあらかじめ決めておくのが望ましいです。

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まとめ

勤怠管理は、企業や店舗、そして従業員にとって重要なものです。POSレジを活用すれば、売上データも勤怠もまとめて管理することができます。「USENレジ FOOD」は、「USEN TIMECARD」と連携することで、打刻作業を含めた勤怠管理や従業員個別のID/PWの発行を行うことができます。

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